勝俣部長の「高尾山と健康体質作り」406・・・・すだく虫の声

11月29日 火曜日

                              



(「単なる水」こそ、永遠なるサプリ)
  す だ く  虫 の 声


 昨日の産経新聞産経抄」に、次の一文があった。
  「かって、ラフカディオ・ハーン小泉八雲)は、一匹のコオロギの鳴き声を聞いただけで、
   心の中に、ありいったけの、優しく繊細な空想を、溢れさせることが出来る」
 古い話で恐縮だが、この一文を目にして、思いだした。
 ときは「晩秋」だから、ちょうどいい。
 1959年(ショウワ34ネン)だから、相当に昔の事である。
 スチール奏者、兼、作詞作曲家、兼、歌手の大橋節夫さんが、「秋の夜は更けて」なる曲を発表した。
 一番の歌詞に、感性の塊(カタマリ)がある。
  「秋の夜は更けて すだく虫の音(ネ)に 
                     疲れた心 癒す 我が家の窓辺 幸せは 幸せは ここに」
 他人の迷惑も考えず、ヘッドホーンマイクをシャカシャカさせる今、こんな情景は、無いほど「遠い風景」かも知れ無い。
 ちなみの「すだく」を、辞書で引くと、
  ・集まるの意。集(ス)だく。草むらに集だく虫の声。
 一匹のコオロギの声から、宇宙規模の広がりを展開出来る感性、・・・・。
 虫の声で、一日の疲れを癒せる感性、・・・・。
 こんな無限で、繊細な人間の力を、今の世の中は、どんどん奪い去ってるのかも知れない。
 イヤ、らで、捨ててるのかも知れない。
 つづく。

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