勝俣部長の「高尾登山と健康体質作り」549・・・・想 定 外

4月28日 土曜日

                                   



     (「単なる水」こそ、永遠なるサプリ)
 人生 最後の仕事場 が 無くなってしまう


 我が家から、徒歩2〜3分のところに、ガソリンスタンドがある。
 オーナーは、九州出身、76才、働き者。
 苗字は「藤」さん、・・・・「とう」さんと読む。
 勝俣部長が、銀座でパブバーをやっていた頃からの知り合いだ。
   「やあ 勝俣さん 最近の若者は 根性が無くてね
    アルバイトに来ても 長続きしないんだよ」
と、いつもこぼしていた。
   「そう じゃあ 今の仕事が終わったら 私を 使ってくれるかい」
   「体を 鍛えておくからさ」
と、マジ本気で、人生最後の仕事場を、自分なりに描いていた。
 何たって、歩いて2〜3分が魅力だ。
 ところが、つい先だって、ウォーキングで、スタンドの前を横切ったとき、親父さんに呼びとめられた。
   「終り 終りにすっよ」
   「何が 終わるのさ・・・・」
   「この ガソリンスタンド 4月30日を以て 廃業すっよ
 エエ、・・・・驚きを持って、聞いたところによると、
  ・本人は80才くらいまで、現役でいたかったそうだ
  ・ただ、地下に埋めてある、ガソリンの貯蔵タンクが寿命になって
  ・掘り出して、ペンキを塗り直さなければならない
  ・更には、ペンキを塗り直したからといって、絶対によくなる保証は無い
  ・相当、高額な費用がかかる
と言うことで、・・・・結局、
  ・自分の年令
  ・後継ぎ
  ・これからのスタンド経営
などを考えた場合、
 新たな投資など、・・・・算出すると、答は廃業、となるそうだ。
   「エエ 親父さん それじゃあ 俺の 終(ツイ)の仕事場が 無くなるじゃんか 困るじゃん」
 考えたらそうなのだ、自分の体を含め、万物、全てに、寿命があるのだ。
 「水」のみが永遠なり、・・・・か。
 人生最後の目論見(モクロミ)が、地下の貯蔵タンクで崩れるとは、・・・・想定外の事であった。
 親父さん 長い間 本当に ご苦労様でした。
 つづく。

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