５月１６日 木曜日
手遅れになって 健康を知る
老人の スケジュール
老人と一言でいってもややこしい。
ここでは、見事、定年退職された方、とする。
勝俣部長、････先月２９日に、７０才となった。
と言う事は、仲間の大半は、既に「見事な定年退職組」である。
更に、我が住まいの集合住宅、････築４０年を超える代物だから、住人の多くは、これまた代物で、････「見事なる定年退職組」である。
勝俣部長、一応、現役組に属してはいるが、プライベートな用件は、次第に定年組とが多くなる。
昔、「毎日が日曜日」などと言われた定年者。
時間が有り余ってると思うが、これがさに非ず。
「では このプラン いつ実行しましょうか」
などと、スケジュールを決めようとすると、････いい加減な現役生である私の方が、遥かに融通が利く。
「ええ その日 何何さん ダメ」
「ええ この日は 何何さんが ダメですか」
なかなか決まらない。
心の中で、そんな、忙しい訳はねえだろうと、････怒鳴りたくなる。
そこで勝俣部長、得意の「独断と偏見」で切り捨てる。
「何かに着けてダメ」を連発する人、････こういう人は、多分、若い時分からのクセであるのだ。
よしんばスケジュールが入ってたにしても、他の日と組み換えればいい、････。
それで何ら問題が無いのに、融通性が無いだけの事である。
あるいは、ダメとする事で、自分の存在感を示す、････こんなサモシイ精神に、きっと、若いときから犯されているのだ、････そう思う。
気の長い幹事さんは、イライラ少しもせず、多くの皆さんのスケジュールを聞きながら、上手に決める。
それが、勝俣部長には全く出来ない。
「そう その日も この日も 彼方はダメ」
「ならば 彼方は 欠席すべきです」
取りつく島が無い。
ムットして、勝手に決めつけてしまう、自分の性格を見て、････そう言えば、俺も、昔から少しも変わんねえな、････。
嫌な性格は、齢と共に、嫌側に、ますます磨きがかかるのだ、････ああ、あ。
気が付けばこの先、自分一人、････孤独になること請け合いである。
つづく。
